第2019回例会 2011年10月26日(水)
例会場:なごみ邸 時間:18:30~19:30
司会 | 高嶋淳二 SAA |
斉唱 | 『手に手つないで』 |
点鐘 | 北原弘文 会長 |
会長報告 | 北原弘文 会長 |
幹事報告 | 下中英輝 幹事 |
卓話 | 一級建築士 福吉ひとみ 様 鹿島建設(株) 建築設計統括 |
誕生祝 | 山下栄蔵 会員 |
ゲスト | 福吉ひとみ 様 鹿島建設(株) 建築設計統括 |
ビジター | 無し |
出席報告 | 田中孝 出席仕委員長 |
発行者 | 工藤公仁 会報委員長 |
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会長報告
会長:北原弘文
お金の話
今マスコミやインターネット上の情報では、ギリシャが明日にでもデフォルトしそうな勢いですが、本当なのでしょうか。「ギリシャ早期デフォルト説」の論拠を追っていくと、2つの数字に行きあたります。1つは、147%。ギリシャの債務残高をGDPで割ったパーセンテイジです。2010年末の数字で、つまり、ギリシャ政府は自国のGDPのおよそ1.5倍近い借金を抱えているということです。しかも、経済のマイナス成長が続き、税収が減少していることで、この数字が急拡大している。いまや180%に近づきつつあるとも言われています。これではとても債務を返せそうにない、だからデフォルト必至だという訳です。
もう1つは20%。ギリシャがデフォルトするかもしれないという心配があるために、ギリシャの国債が売られて市場ではギリシャ国債の価格がすごく下落しています。どれくらい下落しているかというと、国債を買った人にとって、受け取れる利子が買った金額の20%に相当する程度にまで価格が下がっています。言いかえると、ギリシャ政府が国債を発行して資金を調達しようすれば、金利を20%も払わなくてはならないということです。
従ってギリシャはもう自力で資金調達はできない状態です。資金調達ができなければ、既存の国債の支払いもできない。だから、デフォルト必至だということになります。それにしても、9月半ばごろからなぜこんなに急に「デフォルト説」が盛んになってきたのでしょうか。
今申し上げたように、ギリシャはもはや自力で資金調達できる状態ではないので、去年の5月に欧州中央銀行(ECB)やIMFが1100億ユーロ(約11兆円)の融資を行うという金融支援が決定されました。
ただ、この金額を一度に融資するのではなく、3ヵ月ごとにギリシャの財政赤字の削減状況をチェックしながら少しずつ融資する、「赤字削減がうまく進んでいれば、少し融資を実行する」といった形、つまり「小出し方式」での金融支援です。10月にはそのチェックをして、80億ユーロだけ融資する予定でした。でもギリシャの財政赤字削減がなかなか進んでいないので、この調子だと10月の融資が実行されないかもしれない。 そうなったら、いよいよデフォルトだというわけで、9月に「デフォルト説」が急に大きくなってきました。12月にも50億ユーロの融資が予定されていますが、11月末にはまた同じような事が起きるかもしれません。
それではギリシャのデフォルトはやっぱり避けられないのでしょうか。
「デフォルトさせないための仕組み」はすでに整っている
まず、ギリシャにデフォルトさせるわけにはいかない事情があることを認識しておく必要があります。EU諸国の中で深刻な財政赤字を抱えている国はギリシャだけではないですね。”PIIGS”って聞いたことありますね。スペインもポルトガルもイタリアも相当な財政赤字を抱えていますから、もしギリシャをデフォルトさせたら、こうした国々の国債も紙くずになるのではないかという憶測を呼んで金融パニックが起きかねません。その場合、金融機関が被る打撃はギリシャ一国の場合とは比べものにならないくらい大きい。ですからギリシャのデフォルトは何としても阻止したいというのがヨーロッパ諸国の首脳たちの本音です。そこで、「数字」ついでに、あと2つの数字に着目しましょう。1つは2兆3000億円。実はこれはギリシャの去年の財政赤字です。たった2兆3000億円なのです。日本政府の去年の財政赤字は35兆円くらいですね。だからヨーロッパ諸国がお金を出し合って総額11兆円くらいギリシャに貸してあげれば、それだけで4~5年ギリシャはやっていける。すでに1100億ユーロの金融支援が実行されつつありますから、その気になれば当面のデフォルトを防ぐことは決して難しいことではありません。もう1つの数字は35兆円。これは、ギリシャの政府債務残高。日本の政府債務は今や900兆円くらいですね。ヨーロッパ諸国がお金を出し合って35兆円貸してあげれば、その資金で世界の金融機関に散らばっている国債も全部償還してしまって、ギリシャの国債の残高を一気にゼロにできることになります。実は、それくらいのお金を融資してあげられる仕組みもすでにできています。
ヨーロッパ諸国が話し合って、欧州金融安定基金(EFSF)という名前ですが、すでに26兆円の融資ができる資金が用意してあります。さらにこれを46兆円に拡大して、今財政不安が叫ばれているギリシャ以外の国の国債も購入できるようにすることで合意ができています。
幹事報告
幹事:下中英輝
鹿島建設の福吉ひとみ様、卓話ありがとうございます。
先日千葉緑に、挨拶に北原会長、武藤エレクト、齊藤前ガバナー補佐と私で行ってきました。
手厚く歓迎をされ、友好の深さに喜んでおります。
その際、来年の合同ゴルフは横浜開催となりました。
例会場変更
- 新横浜ロータリークラブ
- 10月28日(金) 移動例会 ゴルフコンペ(大箱根CC)&親睦会(宮の下温泉 武蔵野別館)
- 11月 4日(金) 変更 → 4日・5日 地区大会へ移動例会
- 11月18日(金) 職場訪問 山梨ワイナリー工場見学
- 横浜あざみロータリークラブ
- 11月 9日(水) 移動例会 点鐘12:00 アートフォーラムあざみ野
- 11月16日(水) 移動例会 点鐘12:30 あざみ野団地集会所
- 横浜旭ロータリークラブ
- 11月 2日(水) 変更 → 5日(土)地区大会に振替
- 11月23日(水) 休会
委員会報告等
委員会報告
クラブ奉仕委員会 -[委員長:齋藤好貴]
皆さんこんばんは。
この度ロータリー国際青少年交換留学生に、当クラブより横浜市立M中学校3年生のSさんを推挙することになりました。
英語が得意でボランティア活動も積極的で様々な経験をして、困難に立ち向かえる強い人になりたいという意志のある学生です。
社会奉仕委員会 -[委員長:小泉豊]
今年の活動計画で1番大きな計画である被災地へ車を贈呈する計画ですが車が見つかりましたことと、地区の人道補助金が振り込まれましたので早速手続きをし、現地へ贈りたいと存じます。
日程などは改めてご案内申し上げますのでよろしくお願いいたします。
クラブIT委員会 -[委員長:天野正昭]
メーリングリストで既に御案内いたしましたが、横浜緑RCホームページの「Link」ページに会員の皆様の企業HPへのリンクを掲載いたします。
過去にもHPからリンクを行っていましたが、以前は会員名簿を掲載し、そこからリンクする形態でした。
今回は個人名の掲載は止め、企業名を表示し、企業名をクリックすれば、ご自分の会社のHPを表示するものです。
サンプルとして、下中幹事と私の会社を掲載してあります。
http://www.rcmidori.org/index.php?Link
今回は全員ではなく、希望者のみといたしますので、掲載希望の方は、ご自分の会社HPのURLを記載して、私の送信したメールに返信していただくか、Link掲載希望の旨を記載しメーリングリストに送信してください。
なお、複数HPを出している方もいらっしゃると思いますが、今回は、1企業1URLとさせていただきます。
よろしくお願いいたします。
出席報告 - [出席委員長:田中孝]
会員総数39名
出席率62%:前回補正後92%:前々回補正後77%
スマイルレポート
スマイル 11件
ニコニコ
- 北原弘文会長
福吉ひとみ様 ようこそいらっしゃいました。皆様のお蔭をもちまして、夕涼み例会も本日で終了です。ありがとうございました。 - 下中英輝幹事
昨晩 千葉緑に行ってきました。福吉様 ようこそ お越し下さいました。本日よろしくお願い致します。山下様 森様お越しいただきありがとうございます。 - 清水保代会員
先日はありがとうございました。 本日卓話よろしくお願いします。 - (以下、同内容の為 御名前のみ掲載させて頂きます。)
河原裕典会員・露木健造会員・田中孝会員・小泉豊会員・齋藤好貴会員・井藤昭宏会員・荒井ゆかり会員・高嶋淳二会員
お誕生日祝い
会員誕生祝
卓話
『ともに創る』
一級建築士 福吉ひとみ 様
鹿島建設(株) 建築設計統括
□ご挨拶
緑ロータリークラブのみなさまに温かく迎えていただき大変嬉しく思います。鹿島建設で建築設計に携わっております福吉ひとみと申します。担当しました東京理科大学様の仕事を通じて北原会長と知り合い、この貴重な機会をいただきました。入社4年目、若い一設計者の視点から各界でご活躍のみなさまへ、「ともに創る」と題して発表いたします。
□横浜の女子高から男社会へ
私は緑区のお隣、保土ヶ谷区の出身です。小中高12年間、横浜山手の女子高で学びました。卒業後、都内の大学、理工学部建築学科に進みました。
理工学部といいますと男子学生が圧倒的に多いのですが、建築学科には女性も多くおよそ3割を占めていました。女性3割というのが男女の勢いが釣り合う比率だとある教授にいわれたことがあります。といいますのも最近の女性は男性に比べて強からだそうです。
実際、私も女子高の雰囲気から一転、男子学生と体力・根気比べの大学生活を送りました。修了後、ゼネコンの設計部に入社。若い世代では女性社員が飛躍的に増え、近年では女性初の土木現場副所長も登場しました。とはいえ上の世代を見渡しますと男社会そのもの、ある種のカルチャーショックを受けながらもこの度ようやく初現場を終えました。
□初担当物件「ポルタ神楽坂」
神楽坂にはみなさん遊びにいかれることがあるでしょうか。ご紹介する「ポルタ神楽坂」は神楽坂にある東京理科大学を含む複数地権者の大学・住宅・店舗の複合施設です。複雑な事業形態、厳しい敷地条件の中、施工と一体で設計にあたりました。この「ポルタ」という名前、ラテン語で「門」を意味するのだそうです。文字通り、街へ、未来へと開く門として、この新校舎は神楽坂通りに面して構えています。
□街並みと記憶の継承
わたくしたち設計担当は「神楽坂をいかに継承しながら設計するか」を考えてまいりました。まず神楽坂の特徴のひとつは街の多様性です。遊びの空間があるかと思えば、住宅もオフィスもそして大学もある-こういった多様性そのもののように、ポルタ神楽坂の低層階は店舗、その上に住宅、大学という構成です。
また神楽坂の魅力はなんといっても街歩きの楽しさです。人の歩くテンポにあった昔ながらの小さなスケール感によるものだと思います。ポルタ神楽坂は間口も高さも大変大きな建物ですが、街並みを継承すべく小割の外装とし、粋で温かみのある素材を用いました。
さらには神楽坂の記憶を継承する空間として、貫通通路を計画しました。これは従前の路地をポルタ神楽坂の1階に再現したもので、神楽坂らしい情緒とおもてなし感をこころがけた設えとしました。今では大学生や街の観光客、地元の方々など、多くの人がゆきかう路地になっています。
□「ともに創る」
ようやくひとつの建物ができ、この貫通通路を街の人々が抜けていく様をみますと、実に建築を創ることは「生活を創る」ことなのだと実感します。
また上空写真などをみますと、これから更新されていく「都市を創る」ことでもあると認識します。そしてなにより、はじめての仕事を通して強く体感しましたのは「ともに創る」という建築の仕事の側面です。
お客様から現場の職人さん、現場担当者、わたしたち設計まで、老若男女、実に多くの人の手によって竣工に至りました。建築業界はまだまだ根強い男社会ではありますが、都市の構成要員がみなともに、自らの生活・都市を創る必要があるのだと学びました。
本日はどうもありがとうございました。