第2036回例会 2012年3月14日(水)
例会場:青葉台フォーラム 時間:12:30~13:30
司会 | 高嶋淳二 SAA |
斉唱 | 『我等の生業』 |
点鐘 | 北原弘文 会長 |
会長報告 | 北原弘文 会長 |
幹事報告 | 下中英輝 幹事 |
卓話 | 大地哲郎 米山奨学委員長 |
誕生祝 | 無し |
ゲスト | 無し |
ビジター | 無し |
出席報告 | 田中孝 委員長 |
発行者 | 工藤公仁 会報委員長 |
会長報告
会長:北原弘文
お金の話(中小企業の立場から消費税を考える)
まず当たり前のことですが、消費税の納税義務者は消費者ではないということを確認しておきましょう。「それくらいは知っているよ」と、多くの人が思うでしょう。しかし、消費税が公平かつ公正な税制だという時、多くの人はこのことを忘れているのではないでしょうか。
「消費税は一律5%というように決められているから、だれでも平等に負担することになる、だから公平。商品を買えばだれでも消費税をとられるからごまかしができない、だから公正」――消費税が「公平・公正」だと言われる主な理由は主にここにあると思われます。しかし、これはいずれも「消費者が消費税を負担するのだ」と前提しての話。実際には、消費税の納税義務者は消費者ではありません。
消費税法第五条第一項にはこう書いてあります。
「事業者は、国内において行った課税資産の譲渡等につき、この法律により、消費税を納める義務がある」。
もちろん、事業者の多くが自身の支払った消費税分を販売価格に上乗せしています。ですから結果として消費者が消費税を負担することになるというのが一般的理屈です。しかし、仮にその価格転嫁ができなくても、容赦なく国は事業者から消費税を徴収します。その場合には、事業者は自分の利益(所得)を減らして消費税を負担しなければなりませんが、国にとってそれはどうでもいいことです。なぜなら、納税義務者は消費者ではなく、事業者だから。――このことを意識して現実を眺めてみると、消費税のイメージはかなり違ってくるのではないでしょうか。
零細企業では、消費税分を価格に上乗せできない事業者が半分以上!
2002年の8月上旬から9月上旬にかけて、経済産業省が全国の1万1717事業者を対象にある調査を実施しました。「中小企業における消費税実態調査」です。それによると、年商1000万円~3000万円の事業者では、消費税分のほぼすべてを価格に転嫁できると答えた事業者は47.7%にとどまっており、完全には転嫁できないと回答した事業者が半数以上の52.3%、中にはほとんど転嫁できないと答えた事業者が29.7%もいることがわかりました(上の表は同一の「調査」結果を「売上げ」によってさらに小区分したもの)。
事業者の中には消費税分を販売価格に上乗せできないで自腹で消費税を払っている者が相当数います。他方で、販売価格に上乗せすることで消費税を消費者に転嫁できている事業者もいます。この違いは何によるのでしょうか。一言でいえば、「競争力」。つまり、競争力のある事業者は消費税を消費者に転嫁できますが、競争力が小さい事業者は売り上げが減ってしまうことを恐れて価格に上乗せできないでいます。要するに、「強い者」は負担しなくていいが、「弱い者」は負担しなければなりません。
次のような中小企業の経営者の言葉を皆さんはどう思いますか。
- >>
- 「消費税UPに関して前回5%に上がった時と同様に、嫌な現実にわれわれ中小零細企業は直面しそうです。簡単な例を挙げると、スーパーマーケットの特売のチラシで298円(税込)と記載されている場合、消費税が8%に上がると、本体284円は変わりませんが、プラスする消費税が22円になり、チラシには306円と記載されることになります。当然スーパーの側からは、こんな価格ではインパクトも無いし、チラシには乗せられない!なんとか298円にしたいのだが、税額UP分をおたくで持ってもらえないかと要望が出されます。おそらくこんな図式が日本中に蔓延するのではないかと思われます。特に、大手商社系の食品流通業者がそのスーパー側の要求を飲むと、商社に納品している中小零細企業は従わざるをえません。ついていけず、結局取引口座を失うことだってあります。これは前回の引き上げ時にも実際にあったことです。こんなことがまた起きると思うと、ぞっとします。」
輸出大企業には1社数千億円の還付金!
他方で、輸出大企業には消費税の還付金があるのをご存知でしょうか。輸出企業からすれば、外国の消費者から消費税をとるわけにはいきませんから、仕入れの際に支払った消費税を国に還付してもらうのは当たり前だということになります。ただしその金額が半端ではありません。
ちょっとデータは古いですが、2009年度の政府予算からどれくらいの還付金が支払われたかを概算したものによると、消費税の還付総額は3兆3762億円。これは同年度の消費税収12兆475億円の28%に相当します。支払われた消費税の3割が輸出企業に還付されていることになります。
関東学院大学の元教授で税理士の湖東京至先生が主な輸出企業の有価証券報告書に基づいて試算したところ、2009年度に最も多くの還付金を得たのはトヨタ自動車で、その下に、ソニー、日産自動車、キャノン、東芝などといった大企業が名を連ねます。上位10社で還付金総額の24%を占め、金額にすると8014億円もの還付金が支払われています。
国民の租税負担率(国民[法人を含む]が支払っている税金を国民所得で割った比率)
幹事報告
幹事:下中英輝
例会変更
- 横浜神奈川ロータリークラブ
- 3月19日(月)休 会(定款第6条第1節により)
- 4月30日(月)振替休会
- 5月 7日(月)休 会(定款第6条第1節により)
- 6月11日(月)夜間例会 創立52周年記念例会 点鐘18:30
- 横浜都筑ロータリークラブ
- 5月 2日(水)休 会(定款第6条第1節により)
- 5月 9日(水)→ 10日(木)移動夜間例会「4クラブ合同夜間例会」 点鐘18:30
- 6月20日(水)→ 移動夜間例会「年度末懇親会」熱海・さくらや 点鐘18:30
昨晩、元会員の岡本 健様の奥様がお亡くなりになりました。
故人様、お子様と交遊のある方もいらっしゃると思いますので、念の為日程をお知らせいたします。(葬儀は家族葬にて行いますが、参列は大丈夫みたいです。)
- 通夜 3月17日(土)午後6時より 長津田「大林寺 山水閣」2F
- 葬儀 3月18日(日)午前9時~10時
千葉緑ロータリークラブとの合同例会をご案内いたします。
平成24年4月26日(木)ゴルフ 9:03分スタート(横浜カントリー)
移動例会は同日、中華街「招福門」横浜市中区山下町81-3(中華街 南門シルクロード 中央)http://www.shofukumon.comにて18:30点鐘予定です。
前日の25日(水)の例会はありませんのでよろしくお願いいたします。
詳細につきましては、後日ご報告いたします。
本日のお花スマイル抽選会は、お花当選 平川会員、でした。
おめでとうございます。
ご協力誠にありがとうございます。
以上です。
委員会報告等
スマイルレポート
スマイル 7件
ニコニコ
- 北原弘文 会長
この日曜日 湯河原の幕山公園の 梅林を見てきました。まだ3分咲きでタイミングを間違えてしまいました。
- 荒井ゆかり 会員
主人の誕生お祝いありがとうございます。
ニガニガ
- 鶴岡武 会員
前回 欠席し申し訳ありません
- 齊藤清紀 会員
先週欠席しました。申し訳ございません、大地先生卓話よろしくお願い致します。
- 下中英輝 会員
本日仕事の都合で早退します、申し訳ございません。
- 齋藤好貴 会員
本日早退致します。申し訳ありません。
- 清水保代 会員
先々週と先週 お休み致しました。すみませんでした。
お誕生日祝い
パートナー誕生祝
小泉豊 会員パートナー・亜希子 様 / 荒井ゆかり 会員パートナー・勲 様
クラブフォーラム
認知症と事前指定書
2011-2012年度
米山奨学委員長
大地 哲郎
高齢化社会の到来とともに、認知症患者が増加している。厚労省の統計では2010年に226万人、2020年に292万人、2030年に330万人その後は人口減少社会となり減少が予測されている。
突然に意識消失し医療が必要となった時、本人の意思確認ができないと慌てるのは家族や周囲の人である。意思確認ができないと医療現場では当然のように出来る限りの医療が行われる。その結果として意識状態の戻らない植物人間が出現することもある。
又、認知症が進んで来ると、やはり同様に意思の確認が困難となって来る。
その様な時に備えあらかじめ、自分の意思を文章に残しておくことが事前指定書制度である。日本ではまだまだなじまない制度であるが、ぜひ皆様もご理解いただき、ご利用を進めたい。
まず、認知症について簡単に説明する。
認知症と物忘れとは似て非なるもので、認知症は脳組織が変化した器質性の疾患である。
原因により
- アルツハイマー型認知症が約50%
- 脳血管型認知症が20%
- レビー小体型が20%
- その他が10%
と言われている。
それぞれの認知症の特徴についてスライドで説明した。又、認知症の早期発見の方法として「今日の新しいニュースは何ですか」という、簡単な質問である程度の認知の予測ができるといわれ、それで問題があればさらに詳しいテストや、画像診断で診断を進めます。
次に事前指定書ですが、どのような時に記載するのか、何時記載するのか,誰に対して記載するのか等につきスライドで説明し実際に使われている記入用紙を配布し参考にしていただきました。